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開催中の展覧会

両 国

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池田幸穂|音色をときほぐす
2024年12月7日(土)〜  2025年1月18日(土)

冬季休業:2024年12月29日〜2025年1月6日(月)

オープニングレセプション:2024年12月7日(土)17:00 - 19:00

 

11:00 - 19:00 日曜・月曜・祝日休み

List of Works
展示風景

 GALLERY MoMo Ryogokuでは、12月7日(土)から2025年1月18日(土)まで、池田幸穂の個展「音色をときほぐす」を開催いたします。
 池田幸穂は1986年東京都生まれ、2009年に武蔵野美術大学を卒業後、シェル美術賞展や東京ワンダーウォールなどに入選し、2022年には台湾で個展を開催するなど、国内外で活躍の場を広げています。池田は初期から、日本庭園や動植物などの自然や身近な人物をテーマに、独特の視点で中間色を用いた柔らかな色彩の作品を制作してきました。これらの作品は鑑賞者に癒しと安らぎをもたらし、震災やコロナ禍を経て、自然や社会に翻弄されながらも強く生きる人々との出会いを通じて、他者との関係が生まれる瞬間や互いに励まし合うことの大切さを意識した制作活動を続けています。  
 本展では、池田が初めて挑戦する陶芸作品と絵画作品を展示いたします。コロナ禍で制限された生活を経て、彼女は「出会いの瞬間」が創作の核であると再認識し、動物園でナマケモノと出会った経験からインスピレーションを得て制作を開始しました。作品の中で様々な生き物たちが描かれ、苦境においてもお互いに心を「ときほぐす」ことができる世界観が表現されています。
 また、コロナ禍で増加したモニター越しのコミュニケーションに対する疲労感から「音」に興味を持つようになり、それが作品に反映されています。人によって音の聞こえ方や感じ方が異なることに気づいた池田は、動物たちの会話や自然界の音、虫の声などの音色を丁寧に表現し、鑑賞者が一人ひとりの声に耳を傾けるように「音色をときほぐす」ことを通じて、「多様性の受容」を池田らしい視点で表現しています。ぜひ作品を通して自由に音を想像し、あなただけの「音色」を感じ取っていただければ幸いです。



アーティストコメント
今回の展示では、平面作品と初めて挑戦した陶芸作品に、動物や虫など生き物を多く取り入れています。

コロナ禍を経て、私の制作の核となるものが「出会いの瞬間」であることに気づきました。移動が制限された時期を乗り越え、出かけた先で出会い、その感触を得ることができた時の感動や好奇心を書き留めるように表現しました。

動物園で出会った、生き延びるためにほとんど動かないナマケモノが、もし好奇心のままに移動したらどんな出会いがあるのだろうと想像し、そこから制作が始まりました。作品の中ではさまざまな生き物たちが移動し、すれ違い、関わり合うことができる。日々の暮らしが制約されたり、変化の少ないものだとしても、そういう心を「ときほぐす」ような世界を描きたいと考えています。

足を運んで直接出会うこと、粘土で器を作って食事を楽しむこと、対面で顔を合わせて話すこと。これらのプリミティブな行為が、確かな感触となり、制作の原動力となっています。

今回の作品も同様に、動物たちの会話や自然の奏でる音楽、虫の声など、さまざまな「音」が聞こえてくるような、実体のない「音色」を少しずつ丁寧に「ときほぐし」、鑑賞者には自由にその音を想像しながら耳を傾けてもらいたいと願っています。

2024年 池田幸穂



[略年譜]    
1986 東京都生まれ
2009 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業     

[個展]    
2009 GALLERY MoMo Roppongi (東京)
2011 GALLERY MoMo Roppongi (東京)
2014 GALLERY MoMo Ryogoku (東京)
2015 GALLERY MoMo Projects (東京)
2017 GALLERY MoMo Ryogoku (東京)
2020 GALLERY MoMo Ryogoku (東京)
2021 日本デザイナー学院 WALL GALLERY(東京)
2022 GALLERY MoMo Ryogoku (東京)
2023 ELSA GALLERY (台北)

[主なグループ展]    
2008 「GEISAI #11」東京ビッグサイト(東京)
    「シェル美術賞 2008」代官山ヒルサイドテラス(東京)
2010 「シェル美術賞 2010」代官山ヒルサイドテラス(東京)
2011 「トーキョーワンダーウォール2011」東京都現代美術館(東京)
2018 「池田 幸穂|吉田 和夏 Unknown Island」GALLERY MoMo Projects (東京)
2020 「再考」 GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
    「ASYAAF 2020」弘益大学校現代美術館(韓国)

[パブリックコレクション]     
埼玉県富士見市立図書館

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