Gallery Show

Chika Osaka, Yosuke Kobashi, Katsumi Hayakawa

Sep. 3 - Oct. 1, 2022

Roppongi | Projects

Gallery Show

大坂 秩加・小橋 陽介・早川 克己

2022年9月3日 - 10月1日

六本木|プロジェクト

 GALLERY MoMo Projects / 六本木では、9月3日(土)~10月1日(土)まで、グループ展「Gallery Show」を開催いたします。

 本展では、高度な版画技術を持ちながらもその技法にこだわらず、版画、水彩、油彩と作品を展開し、コミカルで親近感のある人物を描きそのモチーフとなった文章をインスタレーションで見せる大坂秩加、油彩、パステルなど様々なマテリアルで豊かな色彩で彼自身の周囲にあるモチーフを屈託のない自由な表現で、カテゴライズされることのない寛容性のある表現により多様性に溢れた社会と時代を象徴する要素を含む作品を制作する小橋陽介、文字、線、プログラム言語を印刷したオリジナルの画用紙を使用し、都市空間や鏡の反射を利用しながら仮想空間を思わせる作品を作る早川克己の作品を展示いたします。三者三様のギャラリーアーティストによるグループ展をご高覧いただけますと幸いです。


大坂秩加は1984年東京生まれ、2011年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。2010以来テーマ性を持った個展を継続して開き、シェル美術賞展やVOCA展などでの受賞を重ね、大学時代から高いレベルで制作してきた版画作品は、町田市立国際版画美術館や中国浙江美術館、上海半島美術館に収蔵され、ドイツや台湾での展示に加え、2019年にはスイスでの個人美術館Museum Franz Gertschでの展示に於いて好評を博し、活動の場を飛躍的に広げているところです。

初期より大坂は、学生時代に関わった舞台美術から制作への着想を得、作品に自身で作った小説の一節とも誰かの日記の一部とも言えるような、様々な女性の日常を描いた短い文章と合わせて作品を発表してきました。個展を重ね、モチーフとしている台詞は戯曲、描く人物は役者、テーマに合わせたインスタレーションは舞台セットといったように展開させ、展覧会を通して群像劇を作り上げ、虚構の中のリアルを表現しようとしてきました。ユーモアとアイロニーが混じり合うそのテキストは、フィクションでありながら、作家と同世代の多くの女性に強く響き、共感を得てきました。

先般開催された個展では、過去の作品と共に発表した文章を含む複数のテキストからなる横幅5mを超える大作をこれまでの集大成として発表し、好評を得ました。


早川克己は1970年栃木県生まれ、98年School of visual arts New Yorkにて修士号を取得、その後はニューヨークのDaniel Silverstein Galleryを皮切りにヒューストンのMcClain Galleryでの個展を中心にアメリカでの制作発表を続け、08年に帰国後日本では当ギャラリーで個展を継続しています。その活動はアメリカ、スペイン、ドイツ、台湾など世界的スケールで発表を続けています。マラガ現代美術館を始め、ルイ・ヴィトンコレクション、ドイツ・アメリカ大使館などに作品が収蔵されています。

早川は初期作品では、絵の具を何層にも重ねた色層を電動ドリルで削り取り、色と面、線の構成により、都市を俯瞰したイメージとマイクロチップのようなイメージ、ミクロとマクロが混成した作品の探求に取り組んできました。

近年では、そうした平面作品から半立体的作品へと作品形態は移行し、平面的に表現されていた空間は実空間として表現されるようになりました。そこでは<紙>というありふれた素材を用いてミニマルに造形されたオブジェクトを並列的に、ときにはランダムに配置することにより、形態と空間の関係性、隙間による透過性と空間の関わり、その視覚的な効果を探求してきました。本展では、そうした〈見る〉こと、〈見える〉こと、につての思考をより深め、視覚の認知と感覚、意識や心の動きなど、より根源的な問へと考察を広げた作品を展示します。


小橋陽介は1980年奈良県生まれ。2003年大阪芸術大学卒業後、翌年神戸アートアニュアルに出品、2006年水戸芸術館クリテリオムでの個展と同時にVOCA展へも推薦され、自由で伸びやかな画面構成と豊かな色彩感で注目されるところとなりました。2014年には、大阪の国立国際美術館でのグループ展に参加し、2018年にはニューヨークのアートフェアVOLTAへの出品でその活動の場を世界へと広げています。

初期の小橋作品は、現在も続くself-portraitシリーズを中心に、ゴーギャンのような荒々しい色彩やタッチ、またマティスが『ダンス』で描いたような柔らかな体のラインに躍動感を感じさせ、自然と一体に描かれた裸体の自画像は見る者に開放感をもたらしてきました。近年、周囲の友人や身近なモチーフを描く屈託のない自由な表現は、一見意図的に思想性を排除し、ただひたすら楽観的なだけにも見えます。しかし、描かれたモチーフとの間に境界線がなく、カテゴライズされることのない寛容性のある表現により多様性に溢れた社会と時代を象徴する要素を含み、自由で伸びやかな感覚を見ることができます。