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開催中の展覧会

六本木|プロジェクツ

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中田 拓法|FLOWER
2024年4月20日(土) -  6月1日(土)
ープニングレセプション:4月20日(土) 17:00 - 19:00

List of Works
展示風景

12:00 - 19:00 日曜・月曜・祝日休み

※GW期間中(4/28 - 5/6)は休廊致します。 

 GALLERY MoMo Projectsでは、4月20日(土)から6月1日(土)まで中田拓法の個展『FLOWER』を開催いたします。本展では、被写体をさまざまなアングルから撮影し、そこからリアルな3DCGを作成するフォトグラメトリを利用した作品シリーズを展示いたします。

 中田拓法は1982年埼玉県生まれ、2010年「シェル美術賞」、2011年「ワンダーシード」にそれぞれ入選、2014年に多摩美術大学大学院を修了しました。大学院在学中の2013年には、ANOTHER FUNCTION(東京・六本木)に於いて、本江邦夫氏の推薦により初個展を開催、その翌年には当ギャラリーでも初の個展を開催し、東京を拠点に発表を続けて来ました。2021年には、「WATOWA ART AWARD 2021 EXHIBITION」ファイナリストに選出、また、2022年には、「IMA next#34 Photography and Painting」においてグランプリを受賞しました。

 初期作品では身近な風景と死をイメージさせる人物を、ロマン主義的で幻想的なイメージで描き、次第に風景そのものは現実から離れ、存在しない風景に現実味を与えて表現し、風景の持つ意味について人間の死と交錯させて考えを深めて来ました。しかし、中田の言う死は、現実の人間が死ぬと言うことではなく、自身の身近な風景に感じる死の気配であり、霊感のようなもので、異世界への入り口を感じさせるような作品となっています。
 近年では、プログラミング言語を使ったデジタル技術を従来の制作に介在させる作品も展開させてきました。そうすることによって、数学的な思考への視点の変更が行われ、伝統的な絵画的言語だけでは到達できなかった概念に触れることができるようになるという確信を持って制作を進め、デジタル技術によって拡張された、第六感的な意味としての新たな霊感による絵画の制作を試みました。

 このように作品を展開してきた中田ですが、2022年BankART AIRやANB Studio Programへ参加し、現代の写真表現の多様性の中に、制作の可能性を感じ、新たなリアリズムに挑戦しています。多視点から長時間モチーフを撮影し、一枚の平面画像にした作品は、中田が日常生活の中で自らが感じている日本の抑圧的な風潮へのひとつの折衷案を表現しています。また、このようにフォトグラメトリを利用することで、偶然性が加わり、これまで画家が意図的に構成した画面で成り立つ伝統的な絵画との違いを伺うこともできます。写真、絵画、ARで構成された中田の新たな試みを是非ご高覧ください。

 

 

アーティストコメント
 フォトグラメトリを利用した、新たなリアリズムに挑戦した。此処で言うリアリズムとは、キュビスムによる多視点、アントニオ・ロペス(1936-)等に見られる多時間など、多層のレイヤーを1 枚の絵画として圧縮するような表現を指す。制作工程としては、花瓶に生けた花を用意し、花が枯れるまで、定期的に様々な角度から撮影する。その写真を元にフォトグラメトリを行うことで、多視点、多時間性を持ったオブジェクトが生成される。最終的には、生成されたオブジェクトを3D ソフトで調整(オブジェクトは一度で作品のようには生成されない)する。また、この作品は油彩のためのモチーフにもなっている。
 また、今回出品する写真作品には、生成された多時間、多視点のモチーフを、1 枚の平面画像としてレンダリングするにあたって、デイヴィッド・ホックニー の展示(東京都現代美術館、2023)を訪れることで得たインスピレーションを元に、カメラを配置したものもある。この制作過程については、ホックニーの視点に関する意図を汲んだものではなく、自らの制作における、ひとつのメタファーとして機能している。

2024年 中田拓法

[ 略年譜]

1982 埼玉県生まれ

2012 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業

2014 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究領域修了

 

[ 個 展]

2022  CRISPY EGG Gallery / 神奈川

2019  GALLERY MoMo Projects / 東京

2016  GALLERY MoMo Projects / 東京

2014  GALLERY MoMo Projects / 東京

2013  ANOTHER FUNCTION / 東京

[ 主なグループ展]

2023 「 IMA next EXHIBITION 02 受賞作品展」 ( 北村写真機店 Space Lucida / 東京 )

2022 「 Platform 29.8」 (ANB Tokyo / 東京 )

2022 「 BankART AIR 2022 SPRING OPEN STUDIO」 (BankART Station / 神奈川)

2021 「 WATOWA ART AWARD 2021 EXHIBITION」 (elephant STUDIO / 東京)

2011 「 ワンダーシード」(トーキョーワンダーサイト渋谷 / 東京)

2010 「 シェル美術賞」(代官山ヒルサイドフォーラム / 東京)

 

[ 受 賞]

2022 「 IMA next #34 Photography and Painting」グランプリ

2021 「 WATOWA ART AWARD 2021 EXHIBITION」ファイナリスト

2011 「 ワンダーシード」入選

2010 「 シェル美術賞」入選

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