六本木|プロジェクツ

interaction vol.5

池田 幸穂|小野 さおり|坂本 真澄|室井 公美子

Viewing Room
 

2021年6月1日(火)- 6月26日(土)

※オープニングレセプションは開催致しません。

営業時間 :火曜日 – 土曜日  12pm – 7pm   日曜・月曜・祝日休み

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ギャラリーでは定期的な換気、清掃を行い、スタッフの健康管理、うがい手洗い消毒、マスクの着用の徹底をいたします。

GALLERY MoMo Projects / 六本木では、6月1日(火)~6月26日(土)まで、所属作家によるグループ展「interaction vol.5」を開催いたします。
「相互作用」という意味で当ギャラリーの作家による、同一場所と同一空間での展示で作家相互が刺激し合い、今後の制作に良い結果を期待しつつ、観る立場からは作家が持つ個性の違いを感じていただくことを願って継続して来ました。
本展では、池田幸穂、小野さおり、坂本真澄、室井公美子と作品のテーマや色彩感など、それぞれ強い個性と世界観を持つ4人の作品を展示致します。

池田 幸穂
 1986年東京生まれ、2009年武蔵野美術大学を卒業後シェル美術賞展やトーキョーワンダーウォールなどに入選、日本庭園や動植物などの自然、或いは身近な人物などをモチーフに、時に独特な視点から捉えて描写し、中間色による優しく柔らかな色彩感は見る人を和ませ、不穏な状況でさえも心地よく癒される作品を展開しています。
 本展では、世界中の器や草花を詰め込んだ『観葉植物図鑑』のシリーズと、そこから飛び出したように1点ずつ描かれた器の小品を展示する予定です。描かれる器や植物は、様々で、カテゴライズされた文化の枠を取り外し、物から自由さや楽しさを感じ取ることができ、まるで人のようにも感じます。池田らしい物への愛情に溢れた新作となっています。

 

作家コメント
世界中の、器と、草花や野菜や植物を、詰め込みました。出来上がると、まるで人間界の、社交の場のようなにぎやかさです。

観葉植物図鑑を描くきっかけは、江戸の園芸文化を表現した浮世絵を見たことでした。

歯を磨きながら朝顔を眺めている浮世絵と、縁日で植木鉢の交渉をしている浮世絵。
私も、全く同じように、歯を磨きながらベランダの多肉植物を眺め、旅先の朝市で植木鉢を観賞して、花摘みもする。

250年前と変わらない植物との生活もあるけれど、園芸の知識や、流派や、文化はさらに細分化され、膨大なスケールにカテゴライズされています。

絵の中は自由でいたい。
カテゴライズされた文化の枠を取りはらい、自由に描くことで、自分の中の枠をこえて人々が解け合う難しさも、乗り越えていけるような気がします。

池田 幸穂
 

 

小野 さおり
 1981年福島県生まれ、2006年女子美術大学絵画科洋画専攻大学院修了。シェル美術賞展、群馬青年ビエンナーレ、損保ジャパンなどの受賞やVOCA展への出品で広くその実力を知られ、ギャラリー内外での展示で評価を確固たるものにしています。
 対象の持つ形に釉薬を重ねるように、何層もの深い緑や優しいピンクの絵の具を重ねた作品は、そうすることで不透明なものが質量を持ち始め、意味を持ち始める作品へと変貌を遂げ、完成されて行きます。
 描き出される自然や人物は、互いに寄り添い合い、モチーフが持つ本質や普遍性が一つの固まりとして浮き立つようです。制作を通して自分と向き合い、そこから浮き上がる普遍的な心の動きは時代とともに変化しつつもある共通性を持ち、作品を仲介した感性は多くの人と共有しているという感覚を得て、観る人との会話を促します。
 コロナ禍での生活の変化だけでなく、双子の妊娠、出産を経て、大きく生活が変化した小野が制作した最新作は、以前から持つ生命への慈しむ優しさがより前面に感じられる作品となっています。

作家コメント

たった1つの細胞から分裂を続け、生まれてからも増え続けていくように、私たちには身体的にも外的にも沢山の物事が関係しあっていて、一つ一つ数えたら目眩がしそうだなと思います。
けれど、そんな途方もない奇跡が折り重なり合っている世界を少しでも切り取ることができたらいいなと、出産後にキャンバスの前でああでもない、こうでもないと言いながら描いていました。
時間の経過によって多くの事柄を忘れ去ってしまいましたが、子育てを通じて、生き物としての経験を再度擦りながら、きらめいた世界を描ければと思います。

小野 さおり

 

室井 公美子
 1975年栃木県生まれ。2009年東京造形大学大学院を修了し、2015年より東北芸術工科大学で教鞭をとり、山形を拠点に制作を続けています。2005年群馬青年ビエンナーレで奨励賞を受賞し、2006年にはVOCA展に入選、また2012年には第31回損保ジャパン美術財団選抜奨励展では、奨励賞を受賞しました。
 災害、事故、病気、近親者の死など個人的な経験から「生と死」を強く意識し、光と闇、記憶と忘却、緊張と崩壊、幸福と空虚、向こう側とこちら側、彼岸・此岸、といったことの“狭間” をテーマとし制作して来ました。
 紫や灰色を基調とする、流れるような筆触を持つ背景に、具象とも抽象ともつかない独自の表現様式を開花させ、 矛盾と謎をはらんだ躍動的な画面を作り上げています。
 山形へ移住後は、東北の自然や文化に触れるフィールドワークから神秘的なエネルギーを感じ、作品の着想を得ることも多いと言います。
 以前の表現様式はそのままに、記号的なモチーフを加えることで、新たな展開を見せています。本展でもそうした大作と小品を中心に展示します。

作家コメント
閉塞感が、私を掻き立て森に入ることを促しました。
独りで森を歩く中、草木のざわめきや漂う空気の粒子を肌で感じ、より一層「生」を想いました。
そして四季を通した巡る「生と死」は、自然の営みとして当たり前にあり、全てが等しく存在することを改めて実感させます。
深い森を歩く中での流れる時間と空間が漂う感覚を表現しました。

室井 公美子

坂本 真澄
 1982年大阪府生まれ。2005年大阪芸術大学で銅版画卒業後、2008年3月まで同大学版画コースにて副手として勤めるかたわら制作、主に大阪と東京でコンスタントに発表を続けてきました。その後、2017年に第一子を妊娠、出産、2019年には第二子も生まれ、子育てに追われる毎日で、制作から距離を置かざるを得ない日々が続く中、少しずつ制作を再開しています。
 坂本は、初期より舞台セットのような作られた背景に中性的な人物を描いてきました。理想的な男性を描いてきたと言う坂本ですが、漫画に出てくるような二次元的な姿は現実と大きな乖離が見られます。それは、年齢に関係なく多くの女性たちがアイドルや韓流スターなど自分の理想の男性を追い続ける姿にも重なり、坂本の桃源郷を作品に投影しているようでもありました。
 本展では、そうした以前の坂本のタッチを思わせながら新しい展開も思わせる作品を展示する予定です。

作家コメント
はなれて暮らす みんなへ
行ってしまった あの人へ
会えなくなった あのこへ
初めましてのあなたにも
私からのラブレターです
P.S 私は元気だよ
坂本 真澄