六本木|プロジェクツ

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大久保 如彌|From Here to Somewhere, From Somewhere to Here

2021 年9 月25 日(土) - 10 月23 日(土)

※緊急事態宣言に伴う休業要請等で会期が変更になる場合がございます。

※オープニングレセプションは開催致しません。

営業時間 :火曜日 – 土曜日  12pm – 7pm   日曜・月曜・祝日休み

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 GALLERY MoMo Ryogokuでは9月25日(土) から10月23日(土)まで当ギャラリーでは、5年ぶりとなる大久保如彌(おおくぼ なおみ)の個展「From Here to Somewhere, From Somewhere to Here」を開催します。

 1985年東京都生まれ、2011年武蔵野美術大学大学院修 士課程修了。2005年にシェル美術賞展に入選、2007年にはトーキョーワンダーウォール賞を受賞しました。韓国、 ソウルで開催されたAsian Student and Young Artists Art Festivalに参加、A.STYALE Gallery(香港)、 Gallerie Christoffer Egelund(デンマーク)、ELSA GALLERY(台湾)で展示を重ね、スウェーデンでのレジデンスプログラムに参加し、個展を開催。その後、スウェーデンの美術館Hallands Konstmuseumに作品が収蔵されました。文化庁新進芸術家海外研修制度にて2017年から 2019年にニューヨークに滞在、その後、公益財団法人吉野石膏美術振興財団の在外派遣研修制度にて滞在を続け、 2020年に帰国しました。

 大久保は初期より、他者との繊細な関係性をテーマに作品を制作し、多感な少女の内面を描いてきました。自身をモチーフに顔を隠して描くことで、作品の中の少女に鑑賞者自身を、もしくは近しい女性を重ね合わせ、国籍を問わず多くの共感を得てきました。 人間関係の中で、装うことで自分と他者がつながっていく経験を得ながら、どう振る舞う(装う)べきかという見えない社会の圧力のなかで、装飾の持つ機能や意味、社会との関連性を考察しながら、現代社会の断面を作品化しようと試みてきました。様々な経験を重ね、他者との関係性が変化する中で、社会性の強いテーマに関心を深めながら、その繊細で鮮やかな描写はそのままに、社会の中で様々な問題が埋もれていくように、大久保の作品からも強いメッセージが直接的に表現されることはありません。しかし、美しく描かれた装飾と、時にパターン化するように複数の同一人物が画面に登場する作品は、観る者に不思議な感情と多少の不安感を惹起させ、作品に二面性を持たせています。

 本展では、『価値観の変化に、もがきながらも前に進む手がかりが感じられるような展示にできたらと思っている。』と言うように、 アメリカ滞在での様々な矛盾や自身の身近な問題をテーマにしながら、一見美しい温室や観葉植物に囲まれた部屋に現在の閉塞感や矛盾が垣間見える新作とインスタレーション作品を展示する予定です。

アーティストコメント

 

2020年3月、ロックダウンの最中のNY。スタジオにも行けず、ワンルームのアパートで四六時中鳴り止まない救急車の音に怯えながらも、ふと降りてきたあまりある時間に、なんでもない日常をゆっくり過ごせることのありがたさを感じていた。せかせかと過ごしていた中でこぼれ落ちていたもの。理想とし、憧れていたものとが反転したようだった。

 

その年の9月に日本に帰国することを決めた。

 

コロナによるパンデミックはさまざまな国で、その社会が持つ元々ある矛盾を露呈させた。

自由の国で自由について考えていた。

自由とひとことで言っても、

誰かの考えた自由は他の人の自由を阻害するものにもなりえて、

自分の思う自由とは違うものだったりする。

理想の国で理想とは何か考えた。

どの国もある種の理想を掲げる。

でもその理想は誰かの理想で私や他の人の理想ではなかったりする。

2011年の東日本大震災と原発事故で思い知らされたことは、大事なこと、

知られたくな不都合な真実はいつも美しいイメージと言葉で隠されているということだった。

私たちは与えられたユートピアから荒野に出て、それぞれの大事さを手に、

手を取り合いながら自由に生きられるだろうか。

 

2021 年 大久保如彌